全身性多汗症に潜む体からのシグナルとは?

全身性多汗症とは、文字通り全身に大量の汗をかいてしまう症状のことです。胸部、腹部、背中や太ももなどの体の胴体部分や、局所性多汗症の発汗部位である手足、わき、顔、頭部など、体の広範囲に発汗が及びます。全身性多汗症も原因がはっきりは特定されていませんが、発汗が全身に及ぶ場合には精神性発汗というよりは、生まれつきの体質や、他の病気の影響によって発生していると考えられています。

そのため発汗範囲が全身に及ぶ場合には、単に多汗症というだけではなく、何か他の病気の影響がないかどうかを検査することをおすすめします。発汗が生じる病気には、神経伝達系に障害が起こる病気や代謝異常、ホルモンバランスの乱れを引き起こす病気などが考えられます。中枢神経系の異常、甲状腺機能亢進症、循環器疾患、内分泌異常、代謝異常などの病気がそうです。有名歌手が休業して治療に専念することとなったバセドウ病などでも、全身に大量の発汗が起こることが知られています。全身性多汗症は体からの病気のシグナルかもしれないのです。

また、更年期障害も多汗症と間違いやすい症状の一つです。更年期障害とは、軽重の差はあれ女性であれば多くの人が体験する症状です。加齢とともに女性ホルモンの分泌が減少し、自律神経のバランスが崩れることによって全身に様々な身体症状が現れます。その代表的な症状が、ホットフラッシュと言われるほてりやのぼせで、それに伴い全身の発汗が生じうるのです。全身多汗症の症状が生じた時に、閉経が近い、または迎えているならばこの更年期障害による全身発汗である可能性が高いと思っていいでしょう。発汗以外にも、頭痛、肩こりや情緒不安定などの症状が出ることもあります。更年期障害は、数年たてば自然に消失していきますので、更年期障害による全身発汗なら自然に治ります。薬の服用で症状を軽減することもできます。

発汗の原因が病気にあるのであれば、まず治療をすべきなのはその病気の方ということになりますし、病気を治すことによっても多汗症も治ります。その場合には、単に多汗症の対処療法を継続しても無駄ということになりますので、多汗症の原因が病気によるものなのか、そうでないのかを切り分けるためにも、全身発汗の症状があるなら専門医の受診をおすすめします。

またその際には、血液検査や甲状腺の機能検査ができる、内科や神経内科を受診するのが適当かと思います。

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